タグホイヤーとモータースポーツ
タグホイヤー(TAG Heuer)は1860年にスイスのサンティミエで
エドワード・ホイヤーによって設立されました。
創業当時からタグ・ホイヤーが取り組んでいたのが「クロノグラフ」で
創業から150年以上たった今でもクロノグラフのTAG Heuerとして名声を確立してます。
①振動ピニオンの誕生
そんなクロノグラフとは簡単に言うとストップウオッチの事で、
1秒以下の精密な時間を計測するためにこれが必要とされました。
スポーツや科学などには正確な時間を計測することは必要不可欠で
多くの時計メーカーが競ってクロノグラフの開発に力を入れていました。
そんな中TAG Heuerが1887年に「振動ピニオン」という特許を取得して、
クロノグラフメーカーとしての名声を確立しました。
現在もこの振動ピニオンは多くのクロノグラフに使用されています。
そしてタグホイヤーは、1916年に100分の1秒以下の時間を計測できる
マイクログラフという機械式のストップウォッチを開発しました。
この功績が認められ1920年のアントワープオリンピックで公式サプライヤーを
務めることになります。
ちなみに電子機器による計測が行われるようになったのは1972年の
ミュンヘンオリンピックからで、これまではマイクログラフが使用されていました。
②スポーツとの深い関係
そんなTAG Heuerはモータースポーツとのかかわりが昔からあり、
F1のパートナーなどを務めるなどしていることで知られています。
そして1964年に発売されたのがタグホイヤーの代名詞でもある「カレラ」です。
カレラは1950年代に開催されたカーレスである「ラ・カレラ・パン・アメリカーナ・メヒコ」にちなんだモデルです。
これはアメリカ大陸縦断道路である、パンアメリカンハイウエイのメキシコ地域を
使ったレースで、イタリアのミッレミリアを参考にしています。
これは5回しか開催されませんでしたが、歴史に残るモーターレースだといわれています。
③カレラ
タグホイヤーのカレラの特徴は、クロノグラフという複雑な機構を
搭載しているにもかかわらずシンプルでモダンなデザインを取り入れた点にあり、
当時の時計としてはたいへん斬新なデザインでした。
現在も様々なバリエーションが追加されており、タグホイヤーと言えば「カレラ」
といわれるほどの代名詞になっています。
それ以降もTAG Heuerはモーターレースにちなんだモナコやシルバーストーン
といったクロノグラフモデルを発売しています。